「付き合ってないのに忘れられない人がいる」という経験は、多くの人にとって共感できるものでしょう。なぜそのような感情が生まれるのか、相手も同じ気持ちでいるのか、どのように対処すべきか、といった疑問を抱えている方も少なくないかもしれません。
この記事では、まずはその原因を探り、続いて対処法もご紹介していきます。
記事内容
- 忘れられない人がいる心理的背景
- 相手も同じ気持ちである可能性
- 連絡を取るべきかどうかの判断基準
- 相手が既婚者の場合
- 会いたい気持ちの対処法
- スピリチュアルアドバイス
目次はクリックしてご覧いただけます。
なぜ付き合ってないのに忘れられない人がいるのか
恋愛は必ずしも成就するとは限りません。片思いのまま終わることもあれば、付き合ったけれどうまくいかずに別れてしまうということもあります。恋愛は、時には苦々しい思い出になってしまうこともあるでしょう。
そして、付き合ってもいないのに、なぜか忘れられない人が現れることもあります。ふとした瞬間にその人のことを思い出したり、頭から離れなかったり、そんな切ない感情を重ねてしまうことがあるのです。これには、心理学的、スピリチュアル的な理由が隠されているかもしれません。
どうしても忘れられない人がいるのはなぜ
心理学的に、忘れられない人がいる理由として、私たちの心は未完了の恋愛に対処しようとしていることが考えられます。
この心理現象は「ツァイガルニク効果」として知られています。この現象は、未完了のタスクや目的は、記憶に残りやすいというものです。これは恋愛でもよく現れる現象で、何らかの理由で中断された関係は、完結したものよりも心に強い印象を残すことがわかっています。
- 「ツァイガルニク効果」の詳細は
ここをクリックして下さい ドイツのゲシュタルト心理学者クルト・レヴィンの「人は欲求によって目標指向的に行動するとき 緊張感 が生じ持続するが、目標が達成されると緊張感は解消する」という考えに基づき、リトアニア出身で旧ソビエト連邦の心理学者ブリューマ・ゼイガルニクが「目標が達成されない行為に関する未完了課題についての記憶は、完了課題についての記憶に比べて想起されやすい」との事実を実験的に示した
この未完了の恋愛は、理想化されやすく、相手の良い面だけが記憶されがちです。このため、相手に対する未練が強くなってしまうのでしょう。
その上、私たちは「もしも」という可能性に捉われることがよくあります。例えば、「もしも告白していたら」「もしも今、一緒にいたら」といった思いです。この「もしも」が、その人のことを一層忘れられない存在にしてしまうのです。
未完了の恋愛は、感情の残響として心に深く刻まれています。ですから私たちはその人を思い出しては、未完了の感情を、解消したい、消化たい、としているのです。
忘れられない人がいることは、あなたの心が「完了」を求めているということでしょう。そこには人生のヒントがきっとみつかるはずです。自分の感情に向き合い、心が伝えようとしているメッセージを理解することは、前進するための一歩なのだと考えてみてください。
忘れられない人とは
付き合っていないけれど忘れられないその人が、あなたの心に深く影響を与えた人物であることは間違いないでしょう。
たとえば、その人があなたにとって、理想的な異性だと感じたからかもしれません。初恋だったために、強烈なインパクトで残ったのかもしれません。
また、その人との関係があなた自身の成長に役立ったり、人生における重要な教訓を学んだ場合も、忘れることは難しいでしょう。
他にも、人生の思い出深いシーンを共に過ごした人も忘れらない人になっていることは多いでしょう。
相手も同じ気持ちなのか
忘れられない人がいても、相手もあなたと同じ気持ちであるかどうかとなると、これは、一概には言えません。
ただはっきりしているのは、あなたが「忘れられない」ことに、意味があるということです。自分の心のサインにどうぞ耳を傾けてみてください。
もちろん相手もあなたを忘れられないと感じている場合もあるでしょう。むしろそうしたケースのほうが多いかもしれません。
なぜなら、思いは見えないエネルギーとなってつながっており、お互いにとって意味のある絆を感じていることは多いからです。スピリチュアルな観点からは、魂がお互いを引き寄せているとも考えられます。
このような場合、再会の可能性もあるかもしれませんが、安易にそれを願うことはおすすめできません。たとえ絆があったとしても、その絆の意味するところは人によってそれぞれだからです。
大切なことは、お互いにとってプラスになるのかマイナスになるのかを、しっかりと考えてみる事です。「なぜ、忘れられないのだろう」と、自分の人生の疑問に向き合うことこそが、自分を成長させ、幸せな未来をつくるカギになるでしょう。
付き合ってないのに忘れられない人への対処法
付き合ってないのに忘れられない人がいる場合、その感情にどう向き合い、どう対処すればよいのでしょうか。ここでは、そのような状況に対処するための方法をいくつかご紹介します。
最初に点検したいこと
付き合っていないのに忘れられない人がいるなら、最初に点検したいことがあります。それは忘れられない人への感情は、本当に恋愛感情なのか、それとも過去の思い出に対する懐かしさや未練なのか、ということです。
このとき過去の恋愛を美化しすぎないよう気を付けましょう。所詮は成就しなかった恋愛だったと、現実を直視する勇気を持って振り返ってみることが大切です。
今なら、「未完了の恋」がなぜ未完了に終わったのか、その理由がある程度わかるのではないでしょうか。自分と相手のどちらに問題があったのかなどと、悔んだり責めたりする必要はありません。ただ、あの日の二人には、それが精いっぱいだった事実は受け止めてみてください。
また二人に問題が無くても、タイミングや環境など、「運」が影響していたと思える恋もあるでしょう。それもまた事実として、受け止めていくことが大切です。
そして、なぜ「未完了」になったのか、理由がわかれば、その上で、これからどうしていきたいのか、どうしていけるのかは、よりはっきり考えていくことができるでしょう。
自分の気持ちを整理する
「未完了の恋」とは言え、終わった恋は終わった恋、過去は過去でしかありません。時間は逆戻りできませんし、幸せを、過去に戻って作りなおしてくることはできないのです。
ですから、過去は過去として、一度きちんと心に終止符を打つことが大切です。「成就しなかった」現実を直視し、一旦、過去に区切りをつけるのです。
気持ちの整理をつけるためには、過去から教訓を得ることをおすすめします。忘れられないその人との過去の出来事から、自分が学ぶべきことがあったはずだと考えて、それを言葉にしてみるとよいでしょう。
例えば次のような教訓が得られるかもしれません。
過去から学ぶ教訓
連絡したほうがいいのか
忘れられない人には、思い切って連絡したほうがよいのでしょうか。この思いがぐるぐる頭の中を巡って止まらなくなることもあるでしょう。頭の中の空想として、その人との恋愛の続きが何度も繰り返されたりするのです。
繰り返しますが、たとえ忘れられない人とあの日のような関係に戻りたいと思ったとしても、過去には決して戻れません。
ですからその人との関係も「戻る」のではなく「新しい縁」として考えていくことが大切なのです。過去の「忘れられない人」ではなく、これから「お付き合いする候補者の一人」として、その人のことを考えてみましょう。
この二つは似ているようで全く違います。今を出発点とした未来の関係を、あなたは本気で望んでいるのか、そして本気で築いていけるかどうかを考えてみるのです。
これから未来に向けて「おつきあいしたい相手」なら、連絡をとってみるのも一案です。ただし、恋愛の続きを期待するのではなく、新しい関係としてどのようなものが生まれるのかは、天に任せる気持ちがよいでしょう。
前述した、過去から学ぶ教訓 を得ていれば、それが恋愛であっても、友情であっても、これからのあなたとって、よい関係となる可能性はずっと高まっているはずです。
連絡しないほうがよいケース
一方で、忘れられない人との未来の幸せが想像できないとしたら、連絡をするのはやめておきたいものです。少なくとも今はそのタイミングではありません。
どうやら終わった過去の恋にとらわれているだけなのかもしれません。過去のあの日から、あなたの心の中の時計が止まってしまっているのではないでしょうか。
自分が未来に向かって進もうとしてないので、未来が描けないとも言える状態なのです。こんなときは、過去からくすぶっている自分の感情をどのように昇華させ、終止符を打てばいいのか、それを考えることが大切です。
相手が既婚者の場合は?
忘れられない人が既婚者の場合はどのように考えたらよいのでしょう。これはいわゆる不倫となってしまうので、決しておすすめできません。
道徳的な意味だけでお伝えしているのではありません。あなたがあなたの幸せから遠のいてしまうことになるからです。
\別記事で詳しく解説しています/
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誰かの不幸の上に自分の幸せを築くより、はるかに素敵な幸せを築ける道があります。是非、参考にしてみてください。
他の人と付き合っても忘れられないとき
他の人と付き合ってみたものの、その人のことが忘れられないという場合もあるでしょう。そんなときもやはり自分自身の感情と向き合うことが大切です。
そして自分の心が過去にとらわれているだけなのか、それとも未来を考えて、忘れられない人と新しい関係をつくっていきたいのか、よくよく自分の本当の気持ちを確かめる事が大切です。
何よりも、そんなあなたと付き合ってくれる今の相手に対して、感謝と申し訳なさを感じる心は失いたくないものです。両てんびんにかけて判断するようなことはおすすめできません。
一人ひとりの相手との縁を、きちんと始め、終わるときはきちんと終わらせる。こうした「縁を大切にする心がけ」が、結局は自分の「縁」の質を左右するのです。
会いたいときは
これまで見てきた通り、あなたにとってプラスにならない関係は、未来に持ち越さないほうがよいのです。ただ、会いたい気持ちが抑えられないから、心のけじめもつけられないという場合もあるでしょう。
たとえばこんなケースが考えられます。
・本当は大好きだったのに冷たい態度をとったままになっている
・相手がどこにいるのか、生きているのか、などわからない
・今も心から感謝していることを、きちんと伝えたい
こんな時は、心の中で話しかけることをおすすめします。心を込めて強く思ったことは、いつかきっと相手の魂に伝わると信じて伝えてみてください。あなたの心がふっと温かくなるのがわかるはずです。それを、忘れられない人への終止符として受け止めてみてください。
過去に区切りをつけたら、これからはあなたの幸せな未来に目を向け、時計の針を動かし始めましょう。
スピリチュアルアドバイス
忘れられない人がいる場合、スピリチュアルな観点として、その人との繋がりを魂のレベルで感じている可能性があることは心に留めておきたいものです。その場合、自分の内側にある感情や思いを深く探求することが役立つはずです。
その時、魂の記憶として、過去世からの縁を感じる場合もあるでしょう。魂としての縁がある場合、限りある今世だけにとらわれ過ぎないことが大切です。
たとえば過去世に夫婦であったけれど、今世はあえて仕事仲間にとどまり、お互いに新しい経験を積んで、来世、また恋人として出会おうという、スケールの大きな計画が背景にあるかもしれないのです。
宇宙や高次の存在に導きを求めることで、新たな気づきや解放を得ることができることもあります。重要なのは、自分自身の心と魂に正直に向き合い、自分にとって本当に大切なものを見つけることです。
【まとめ】付き合ってないのに忘れられない人
「付き合ってないのに忘れられない人」に関する悩みは、多くの人が抱える共通の感情ともいえるでしょう。大切なのは、自分の感情に向き合い、心の成長を促すこと。忘れられない人がいることは、時には辛いかもしれませんが、それを乗り越えることで、より強く、より優しい自分になれるのです。
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