愚痴を聞かされるのはしんどいものです。
特に、夫婦や職場といった、人間関係の中で逃げ場がない状況では、その辛さは何倍にも感じられるかもしれません。
誰しも誰かに話を聞いてほしい時はあるものですが、聞く側になると、それが重荷になってしまうことがあるのです。
この記事では、夫婦間や職場での愚痴を聞かされる辛さとその対処法について、心理学的な見地やスピリチュアルな視点から解決策を探っていきます。
内容
- 夫の愚痴
- 妻の愚痴
- 職場での愚痴
- 巻き込まれずに共感する秘訣
- 話を切り上げるコツ
- スピリチュアルな意味
目次はクリックで開きます。
愚痴を聞かされるのがしんどい!どうしたらいい?
まずは、それぞれのシチュエーションごとに、愚痴を聞かされる辛さとその対処法を見ていきましょう。
夫の愚痴を聞かされるのがしんどい時は
夫から愚痴を聞かされるのは、家庭の中でよくあるシチュエーションでしょう。
特に、仕事に関する不満や上司、同僚との人間関係に関する愚痴は、多くの家庭で共通の話題ではないでしょうか。
夫は仕事から帰ってくると、家庭を自分の「安全地帯」として、そこで心の中に溜まった不満を吐き出そうとする傾向が強いのです。
「上司が自分を評価してくれない」
「同僚のミスを自分がカバーしてばかり」
など、日常的に仕事で感じる小さなストレスが積み重なり、それが家庭内で、妻を相手に爆発するのです。
夫にとって家庭は「安心できる場所」だからこそ、外で溜めたストレスを吐き出してしまうのでしょう。
夫の愚痴への対応策
夫の愚痴には、解決策を無理に提示しようとしないことが一番です。
夫は問題解決ではなく、感情の吐露をしたいだけということが多いので、まずは共感することを心掛けてみてください。
つまり、夫を助けてあげようと思って、あれこれアドバイスをしなくていいんです。
ただ聞いてあげることが夫にとってのサポートになることは多いはず。
「それは大変だったね」と一言添えるだけでも、夫は気持ちが楽になることがあるのです。
とはいえ、妻としてその愚痴を毎日のように聞き続けるのは、やっぱり辛いことですよね。
愚痴を聞く際には、自分自身が疲れないための「距離感」を保つことも大切です。
例えば、家事をしながら話を聞いたり、適度に「うんうん」と相槌を打ちながら、深刻に受け止めすぎないことも心がけておくほうがよいでしょう。
愚痴を聞くこと自体は必要なコミュニケーションの一環ですが、それに引きずられないようにすることが、ストレスを溜め込まないコツですね。
愚痴の頻度が高い場合は、夫に適度な運動や趣味をすすめることも一案です。
愚痴以外のストレス解消方法がみつかれば、愚痴が減ることが期待できます。
ただし飲酒や無茶な遊びなどは控えてもらいたいものですね。
妻の愚痴を聞かされるのがしんどいなら
逆に、夫が妻から愚痴を聞かされるという状況もよくある話でしょう。
特に、家事や育児を主に妻がしている場合、日常生活での負担が積み重なることが多く、そのストレスが愚痴として表れることがよくあります。
妻の愚痴は、
「家事の負担が多い」
「育児で何かと悩む」
「夫が家事や育児を手伝わない」
「姑が迷惑」
といった内容が考えられますね。
男性には、妻のこうした愚痴が苦手な人が多いのではないでしょうか。
どのように対処していいのかわからず、さっとその場を離れたり、見て見ぬふりをしたり、あるいは「静かにしているしかない」と考えて無関心でいたり。
これらは逆効果となりますのでどうぞお気を付けください。
妻の愚痴への対応策
妻の愚痴に対処するには、何といっても共感を示すことが大切です。
夫も共感を求めていると前述しましたが、妻にとっては夫以上に共感が大切なのです。
妻が愚痴を言うときは、
「もっと理解してほしい」
「自分の努力を認めてほしい」
という強い気持ちがあります。
特に、女性は感情を言葉にすることでストレスを発散し、気持ちを整理する傾向が強いのです。
愚痴を言うことで、心が落ち着くことも多いのでしょう。
そのため、妻が愚痴を言っている時は、まずはしっかりと共感を示すことが何よりも重要です。
「そうなんだね」
「いつも頑張ってくれてありがとう」
「本当に大変だったね」
といった一言が、妻の心を一気に軽くすることが少なくありません。
なお、愚痴っている妻にはアドバイスはしないほうがよいことが多いでしょう。
「考え過ぎだろう」
「こうすればいいじゃないか」
という助言は、妻にとっては
「批判された」
「バカにされた」
「指図された」
と受け止められてしまう事があるからです。
「ただ聞いてほしいだけ」
という気持ちであるほうが多いのです。
また、何よりも
「そんなに大変ならやらなきゃいいよ」
と言う言葉は決して使ってはいけません。
妻が愚痴を言うとき、
「こんなにも大変なことを、無理して頑張ってる私! あなたには、私を認めて、励まして、ほめて欲しいの!」
なのです。
特に家事や育児や姑との付き合いなどで
「そんなに大変ならやらなきゃいいよ」
は禁句です。
「したくてやってるわけじゃない。あなたや家族のためを思って、こんなに頑張っているのに、全否定するとはなんてひどい人!」
という事になってしまうかもしれません。
また、「無視」や「放置」も避けたほうがよいでしょう。
こうした態度が続くと、妻の感情は行き場を失い、やがて爆発することになりがちです。
長年にわたって行き場のない感情が積もり積もった結果、熟年離婚に至るケースも多く、夫の「無対応」がその背景にあることは少なくありません。
夫としては「そっとしておく」配慮が、「無視」「放置」となっていたとは気が付かないのかもしれません。
そうして家庭内別居や熟年離婚への道を進んでいくことだけは避けたいものです。
お互い疲れ果てているのかもしれませんね。もし、最近妻の愚痴が増えていると感じたら、夫婦がそれぞれゆっくり休める時間を作ってみてください。気分転換も効果的です。
例えば、家事や育児を交替制にして、どちらか一方が完全に解放される時間を設けることもよいでしょう。また、それぞれ一人で買い物やコンサートに出かけるなど、リフレッシュできる時間を作ることもおすすめです。
妻は単純に、睡眠時間が足りないということも多いようです。休日にゴロゴロ昼寝できるのも嬉しいはず。
もちろん妻の愚痴をしっかり受け止めてあげる機会は是非つくってくださいね。遠回りのようで、これが家庭の中のストレスを減らす一番の近道という事は多いのです。
職場で愚痴を聞かされるのがしんどい
さて、次は職場です。
職場で、同僚や上司から、勤務時間や休憩時間に愚痴を聞かされると、本当にストレスが溜まってしまいますよね。
職場での愚痴は、業務上の不満、同僚や上司との人間関係に関するものが多いでしょう。
例えば、
「無駄な会議はやめればいいのに」
「上司が横暴だ」
「同僚がズルくて私は損をしている」
など、業務に直接関わる不満です。
愚痴を言う人は、自分の不満やストレスをわかってくれる人に愚痴りたいのですから、職場の仲間が最適なわけです。
「あなたならわかるでしょう」という期待があるのです。
また愚痴を言うことで自分が正当化される感覚を得たいと感じていることも多いでしょう。
でも、聞かされる側としては、職場は、仕事を頑張る場であって、他人のネガティブな話を聞く負担まで引き受けたくないのです。
職場での愚痴への対応策
職場での愚痴には、適度な距離を保つことが大切です。
できるだけ深く関与しないようにしましょう。
愚痴を聞かされて相槌をうったら最後、一緒に愚痴っていた仲間にされてしまう事は少なくありません。
例えば、
「部長って品が無いよね」
「あはは」
なんて笑っていたら、笑っただけの人も部長をけなしていたとして、社内で噂が広がるリスクは高いものです。
そうならないようにするためには、愚痴を言う人とは物理的に離れておくことがおすすめです。
自分自身の精神的な健康を守るために、愚痴を軽く受け流すスキルも重要ですね。
また
「3時までにこの仕事仕上げなくてはいけないので、また今度聞くね」
といった具合に、やんわりと話を切り上げることも有効です。
更に、愚痴を頻繁に聞かされない環境を整えることは考えてみましょう。
例えば、給湯室でよく愚痴を聞かされるなら、できるだけそこには行かないようにするなどです。
積極的に自分から環境を整えることも考えてみましょう。
愚痴を聞くときに大切な「共感」するためのコツ
愚痴を聞く時に最も大切なのは、「共感」することです。
共感とは、相手の感情を理解し、その感情に寄り添うことです。
単なる「聞き流し」ではなく、相手の気持ちを理解し、認めることで、相手は心の中の重荷を少しでも下ろすことができます。
しかし、「共感」するにも、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。
相手の気持ちにフォーカスする
愚痴を言う人は、解決策を求めていないことが多いです。
まずは、相手がどんな感情を抱いているのかに注目しましょう。
例えば、
「それは辛かったね」
「大変だったね」
と、相手の感情に共感する言葉をかけるだけで、相手は安心感を抱きます。
具体的なアドバイスや解決策は、相手が求めてきた場合のみ提案するのがポイントです。
適切なリアクションを示す
相槌や頷き、短い返答を挟むことも共感の一部です。
「うん、うん」
「なるほど」
「そうなんだ」
など、相手の話にリアクションを加えることで、相手は自分の話がちゃんと伝わっていると感じます。
特に、視線を合わせたり、表情で感情を共有することも効果的です。
相手に「話をちゃんと聞いてくれている」という安心感が伝わることが大切です。
自分の感情を過剰に投入しない
共感を示すことは大切ですが、自分が相手の感情に引き込まれすぎると、聞いている側が疲れてしまいます。
大切なのは、感情的に深く入り込まず、少し距離を保ちながら共感することです。
「自分の問題ではない」ことはしっかり意識しつつ、適度に相手の感情に寄り添う姿勢を保ちましょう。
聞き役に徹する
時に、解決策を提案するよりも、ただ聞くだけの方が相手にとっては助けになります。
これまで見てきた通り、愚痴を言う側は、解決を期待しているのではなく、話を聞いてもらうことで気持ちを整理している場合が多いのです。
そのため、あえてアドバイスを控えて、「そうだったんだね」「わかるよ」といった相槌だけで十分なことは多いのです。
愚痴を聞かされるのがしんどいときの対処法
愚痴を聞くことは、時に相手との信頼関係を深めるためには大切ですが、聞きすぎると自分自身にストレスが溜まってしまいます。
愚痴の聞き役を切り上げるためのコツ
愚痴は、聞き続けるのではなく、適切なタイミングで聞き役を切り上げることが大切です。
ここでは、愚痴を無理なく切り上げるためのコツをご紹介しましょう。
自然な話題転換を使う
話が一区切りついたタイミングを見計らって、さりげなく別の話題に切り替えるのが一つの方法です。
例えば、
「ところで、
この間のワンピース、すごく似合ってた」
「そうえいば、
同級生の〇〇、起業したんだってね」
「話しは変わるけど、
あのプロジェクトどうなった?」
といったように、前向きな話題や、相手が興味を持っているテーマに転換することで、愚痴から離れることができます。
相手も無理なく話の方向を変えることになるので、愚痴を終わらせることができるでしょう。
時間を理由にする
自分のスケジュールを理由に、愚痴を切り上げることも有効です。
例えば、
「この後、片づけてしまいたいことがあるんだ」
「時間が迫ってきているので、そろそろ失礼するね」
といったように、控えめながらもはっきりと自分の予定を伝えることで、会話を終わらせることも試してみてください。
相手も納得しやすい理由です。
「また今度聞くね」と軽く言う
相手が愚痴を長く続けそうな時は、
「今日は時間が無いから、また今度、聞くね」
とやんわりと切り上げる方法もあります。
これにより、相手に対して否定的な印象を与えずに、愚痴を中断できます。
「聞いてくれる」と感じさせつつ、時間的な区切りをつけることで、自分の時間も守れますよ。
自分の気持ちを正直に伝える
相手との関係性によっては、正直に
「ちょっと今、自分も余裕がなくて」
「聞いてるだけで私まで滅入ってきた」
などと伝えるのも一つの方法です。
時には、愚痴を長く聞くのが精神的にしんどいことを率直に伝えることで、相手も理解してくれることがあります。
この場合、誠実に相手の話を尊重する態度を持ちつつ、自分の限界を明確にすることが大切です。
聞き役を完全にやめる選択肢も考える
頻繁に愚痴を聞かされてる場合、聞き役を続けること自体が負担になることがあります。
その場合、愚痴を頻繁に言ってくる相手との関係性を見直し、きちんと距離を取ることも必要です。
我慢し続けていると、いずれその人のことが嫌いになります。
そうならないためにも、早めに距離を置くことがおすすめです。
「私じゃ手助けできそうにないから」
「それ、プロに相談してみたほうがいいと思う」
などとして、必要に応じてプロの専門家やカウンセラーなどに相談するよう促すことも有効です。
ちょっと大袈裟でも、
「私はこれ以上、あなたの話を聞けない」
というメッセージになるでしょう。
愚痴を聞かされるのはなぜしんどいの?
愚痴を聞かされることがしんどいのは、心理的なストレスだけではなく、スピリチュアルな理由も考えられます。
スピリチュアルな理由
スピリチュアルな視点から見ると、愚痴というのは「ネガティブなエネルギー」が含まれていると考えられているのです。
なぜなら愚痴には、その人の中に溜まっている不満や怒りといった負のエネルギーが、言葉を通じて周囲に放たれるからです。
聞いている側は、知らず知らずのうちにそのネガティブなエネルギーを浴びてしまい、自分自身も重たく感じるようになるのでしょう。
これは、エネルギーが共鳴してしまう現象の一つと言えるです。
また、心理学的にも、愚痴を聞き続けることで「共感疲労」が生じると言われています。
他人のネガティブな感情に共感し続けることで、聞き手側がエネルギーを消耗し、次第に心身ともに疲れてしまうのです。
愚痴を聞かされることがしんどい理由には、スピリチュアルな面と心理学的な面の両方が関係しています。
ですから、自分を守るためにも、愚痴との適切な距離感を持つことが重要です。
たまには、愚痴を聞き流したり、深刻に受け止めすぎないようにすることが、自分を守るポイントになりますね。