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上方婚とは?その意味と読み方から見る結婚観の変化と少子化の背景

「上方婚」
これは、結婚に関する話題で
最近、よく目にする言葉です。

考えそのものは昔からあるのですが

現代の価値観には
少しそぐわない部分も
出てきています。

この、上方婚や下方婚の問題は
結婚を取り巻く
重要なカギと言われているのですが、

ただ、根本にはもっと
深い課題が隠れていそうなのです。

筆者は、政府の男女共同参画ヤングリーダー会議に故郷代表で参加した経験があります。また異業種の女性ネットワーク組織を創設運営した経験などから、「女性」をテーマとした課題に取り組んできました。

目次はクリックで開きます。

上方婚とは何?読み方は?

読み方

「上方婚」は
「じょうほうこん」と読みます。

 

一般の辞書には載っていない、
比較的新しい社会的概念で、
インターネットやメディアを中心に
使われています。

結婚

上方婚の意味は?

「上方婚」とは、

「自分よりも
社会的に高い立場の人と結婚すること」

 

特に女性は、昔から
経済的に安定した男性を
結婚相手に選ぶ傾向でした。

というか、
それが普通とされていましたね。

上方婚志向って?

つまり「上方婚志向」というのは、

「自分よりも
ステータスが高い人と結婚したい」

という考え方

 

もともと女性に、
「上方婚志向」は強いでしょう。

ウエディングケーキ

女性が自ら働いて
収入を得ることが
当たり前になったのは
昭和後半からです。

 

それ以前は、
多くの女性が専業主婦で、
収入のある男性を
結婚相手に求めることが一般的でした。

 

この状況自体が
「上方婚志向」といえる時代が
長かったのです。

 

YURI

収入ゼロの女性が、収入アリの男性を探せば、それだけで「上方婚志向」と言えたかも、ですね。

 

独身研究家の荒川和久さんは、
次のように指摘されています。

 

特に不安定な社会情勢の中で、経済的に安定したパートナーを求める気持ちはわかりますよね。でも、今は共働きも普通になってきて、そこまで「上方婚」にこだわる必要はないんじゃないかな、という流れもあるんです。

(出典: 荒川和久氏『下方婚のススメ』

 

共働きが一般化し、
夫婦が支え合う現代では、
「上方婚」にこだわる必要性が
薄れてきているのでしょう。

上方婚の社会背景とは?

現代には無理がある

かつては、
「男性が家計を支えるべき」
という価値観がとても強く、

女性が経済的に安定した男性と
結婚を望むのが
当たり前とされていました。

 

特にバブル時代では

「いい会社に入社して
いい会社に勤めている男性と結婚したい」

という女性も多かったようです。

 

でも今の時代、
共働きが当たり前になってきて、
女性もキャリアを積んでいます。

 

こうなると、
必ずしも「上方婚」にこだわる必要は
なくなってきたのかもしれません。

 

YURI
こだわっているつもりは無いのですが、難しい問題ですね。

下方婚もあり

「上方婚」に対して
「下方婚(かほうこん)」があります。

 

これは、
自分よりも収入や地位が低い相手と
結婚することを指します。

 

昔は「下方婚」が、
あまりポジティブに
見られなかったかもしれません。

 

でも今は、
夫婦が一緒に働いて支え合う時代。

支え合う夫婦

こうなると、
「上方婚」ってどうなのでしょう。

 

経済的な面だけでなく、
お互いの性格や価値観を
重視するのであれば

必ずしも
上方婚にこだわる必要は
ないはず…。

 

CHIKAKO
ただ、現状はなかなかそうもいかないようです。

現状は課題がいっぱい

現実的にはまだ多くの女性が
「上方婚」を目指しているのも事実です。

 

女性の中には、
安定した
収入や地位を持つ男性との結婚を
強く望む人は少なくありません。

 

ただ、本人が
「上方婚」を意識しているとは
限らないかもしれません。

例えば、よく聞く
「普通の収入でいい」という言葉。

けれど、この「普通」の基準が
実はかなり高いことが
少なくない
からです。

 

現実的には、
女性が考える「普通」を満たす男性は
非常に少ないのに、
その「普通」を求める人が
多いという状況があります。

 

このように、多くの女性が
無自覚に「上方婚」を目指していると、

 

結果的に
結婚相手をみつけられる確率が
どんどん小さくなってしまうのも、
ある意味で当然かもしれません。

収入や社会的地位が高い男性は
限られています。

そのため、一部の男性にばかり
注目が集まってしまう現象が起きています。

 

年収500万円ある20-30代の未婚男性は、たったの16.8%、2割にも満たない。ちなみに、男性の結婚は年収の高い方から決まっていくので、これら2割の「若き高年収層」はあっという間に完売してしまう。婚活の現場に出ることすらなく、青田買いされてしまうのだ。

(出典: 荒川和久氏『下方婚のススメ』

 

こうしたことによって、結婚が
なかなか進展しない人も
増えているのではないでしょうか。

 

また、上方婚を重視するあまり、
結婚の本質である
パートナーシップや信頼関係が
後回しになってしまうことも課題でしょう。

 

経済的安定は大切ですが、
それだけが
結婚のすべてではないことを
今一度考え直す時かもしれません。

 

YURI
女性の先輩方には、昔はもっと貧乏だったけど、みんな結婚してたって、聞かされます。
CHIKAKO
そう、そして子だくさんでした。

少子化の背景にあるもの

少子化の一因として、
結婚がなかなか進まないことが
挙げられています。

 

特に、
「上方婚にふさわしい
男性が見つからない」
と感じる女性が多いことが
影響している可能性があります。

 

「いい人がいれば結婚する」
というのは、

「条件に合わない人とは
結婚したくない」
と同じかもしれません。

 

YURI
「条件」を設定しているつもりはないですが、無意識に結婚相手に求めていることはありそうですね。

 

 

その結果、結婚が遅れ、
出産適齢期
逃してしまうケースが
増えていると指摘されています。

 

出産適齢期について、
マスコミなどでは

「生みたいときが産み時」
「急ぐ必要は無い」
「大人だからこそ子育てがうまくいく」

などとして
そのうち子供が欲しくなったら、
そのときでいいと言わんばかりの
メッセージが多いのも
気になります。

 

念のため、私自身は
「結婚しなければならない」
「子どもを持つべきだ」
という考えは無く
ましてや
人に押し付けるつもりもありません。

 

ただ、
経済的条件や、
仕事のキャリアを重視するあまり、

結婚の他の大切な側面が
見えにくくなってしまい、

結果的に少子化など
現代社会の様々な課題に
つながっていることは
危惧しています。

男女平等という考えの奥に潜む矛盾

雇用機会均等法の施行以来、
男女平等という考え方が急速に広まり、
特に制度面では
大きな進展を見せました。

 

しかし、その過程で
「生物学的な男女の違い」
軽視されている部分も
あるのではないでしょうか。

マタニティー

たとえば、
出産は女性にしかできないという
厳然たる性差があります。

 

それにもかかわらず、
社会や制度は
この現実に対して
十分に対応しているとは言えません。

男性並みを目指す女性、女性並みを目指す男性

また、
出産や育児による
キャリアのブランクが
「ハードル」として
捉えられることが多いですが、

それは本当に
乗り越えるべき障壁なのでしょうか。

 

むしろ、
金銭を得ることや
働き続けることだけが評価され、

結婚や育児が持つ人生の深みが
軽視されている
感じることさえあります。

 

女性が、男性と同じように
働くことを理想とし、
男性が、女性と同じように
家庭を担う社会が進められていますが、
果たしてそれが本当に
私たちを
幸せにしているのでしょうか。

 

男女平等が
「経済活動」の視点に偏りすぎてしまい、
私たちの暮らしが
いびつになっているようにも思えます。

 

男女には生物学的な違いがあり、

その違いを尊重しながら、

より柔軟で
現実的な社会を築いていくことが
必要なのではないでしょうか。

 

男女平等という理想を追求する中で、

私たちは性差の現実

どう向き合うべきかを、
見直す時期に来ていると思います。

 

 

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