いつも顔を合わせている人ではなく、ふと立ち寄った場所で出会った誰かや、久しぶりに連絡をくれた知人が、思いがけず、私たちを新たなチャンスの道へといざなうことがあります。
少し不思議な気がしますよね。
けれど、それはきっと、私たちの魂が準備を整えたときに、そっと届く“幸せの種”なのかもしれません。
チャンスをものにするには、「ゆるいつながり」を信じてみる
「チャンスをものにする人」には、ある共通点があります。
それは、予想もしなかった人とのご縁を、大切にしていること。
心理学でも、「弱い紐帯(Weak Ties)」という考え方があります。
たとえるなら、“ゆるいヒモ”のようなご縁。
これは、社会学者マーク・グラノヴェッターが提唱したもので、強く結びついてはいないけれど、ふとしたときに、私たちの世界を広げてくれることがあるというものです。
親しい友人や家族のように、よく会う人たちは、私たちと似た環境にいて、似たような情報を持っています。
そのため、思考や行動の範囲も重なりやすい。
けれど、たとえば、以前の職場で少しだけ一緒だった人や、学校の行事で一度話しただけの保護者、あるいはご近所であいさつ程度の関係――
そうした「少し距離のある人たち」は、私たちとは異なる世界で暮らし、まったく違う情報を持っています。
実は、そんな“ゆるいつながり”の中にこそ、思いもよらない未来の扉を開く鍵が隠れていることがあるのです。
チャンスを掴むには、「心の焦点」がどこにあるかが大切
では、誰にでもチャンスは訪れるのでしょうか。
答えは「はい」でもあり、「いいえ」でもあります。
チャンスそのものは、誰にでも現れます。
けれど、それを“チャンス”と気づき、受け取れるかどうかは、私たちの心の在り方と深く関係しています。
心理学には、「スキーマ(認知の枠組み)」という考えがあります。
これは、私たちが持っている先入観や価値観が、物事の受け止め方や注目する情報に影響を与えるというものです。
たとえば――
「どうせ私には縁がない」
「チャンスなんて訪れっこない」
そんな思い込みが強いと、本当に目の前にチャンスがあっても、それを“自分には関係ないもの”として見過ごしてしまうのです。
また、逆に——
「チャンスはまだ?」
「なぜ私に来ないの?」
「この人は使える?あの人は違う?」と、
チャンスを探すことに執着してしまうと、心の緊張が高まり、かえって受け取る感度が鈍ってしまうことがあります。
心がこわばっていると、目の前の景色もまた、固く感じられる。
そんなふうに、意識の向け方が現実の広がり方を左右するのです。
けれど——
「今日は、何か素敵なことがあるかもしれない」
「どこかに、ご縁の種が落ちているかも」
そんなふうに、日常をやわらかい目で見つめていると、ふとしたタイミングで、小さな“種”が目に留まることがあります。
“チャンスをものにする人”は、つかみにいくより、受け取る余白を大切にしている人なのかもしれません。
スピリチュアルな視点から見た「タイミング」の神秘
“偶然のような出会い”や“ふいのチャンス”――
それらは、スピリチュアルな視点で見れば、偶然ではなく必然です。
魂は、自分が望む未来へ進むために、必要なタイミングで必要なご縁を届けてくれます。
それは、直感として感じることもあれば、まったく想定外のルートからやってくることもあります。
でも、不思議と「今なら受け取れる」というタイミングで、そっと差し出されるように訪れるのです。
そうであるなら、あれこれ探し回ったり、無理に引き寄せようとするのではなく、日々のなかで、自分自身を整えておくこと――それが、次の扉を開く準備になるのではないでしょうか。
まとめ:チャンスは、ちょうどいいときにやってくる
“チャンスをものにする”とは、特別な才能や大きな行動に頼ることではなく、
「日々を誠実に生きること」
「心の受け皿を整えておくこと」
「どんな出会いも、少しだけ気にかけてみること」
そんな、小さな姿勢の積み重ねが、やがて思いがけない変化を運んでくれるのです。
私たちの魂が「そろそろ次のステージへ」と準備を整えたとき、忘れかけていたご縁や、さりげない出来事が、未来への扉を静かに開いてくれるのでしょう。
そして、そのチャンスはいつも、あたたかいご褒美のように、そっと、静かに訪れるのかもしれません。
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いつもの顔ぶれより、ちょっとした知り合いから、「幸せの種」はもたらされるもの。その種は、思いがけず大きく育ち、これまでの延長にはない新たなステージへと導いてくれることがあります。… pic.twitter.com/9OlL3IilKx
— 山辺千賀子/やまべちかこ (@white7pearl) March 15, 2025