「独身はメリットしかない」という風潮をうのみにするのはおすすめできません。この風潮の裏には「結婚はデメリットばかり」というメッセージが隠れています。
結婚するかどうかは個人の自由ですが、結婚するかどうか迷う人が、結婚に関するネガティブな情報に傾きすぎるのはよくありません。
実際には、結婚に満足している人は多く、「結婚は最高！」と公言しないだけかもしれません。つまり何事も、情報というものは否定的なものが目立つと考えた方がよいのです。
本記事では、「独身はメリットしかない」と言われる背景を取り上げ、人生の選択肢としての「結婚」について考えていきます。
内容
- 「独身がメリットしかない」というのは本当？
- 結婚を諦めることはない
- 一生独身の人の特徴
- 結婚のプラスの側面も検討しよう
「独身はメリットしかない」と信じたくなる時
もう独身でいいやと思ったら
今、シングルの人は、「もうずっと独身でいいかな」と感じることはあるでしょう。独身生活がもたらす自由はとても魅力的です。自分の好きなことに使える時間が多く、誰かのために無理をしたり都合を合わせたりする必要もありません。
しかし、この自由が独身生活の全てを物語っているわけではないのです。一人では満たしきれないものは誰にでもあるからです。
独身生活は自由で楽しいと感じていたとしても、結婚という選択肢を、今、わざわざ外すことは無いでしょう。結婚生活の持つ深い絆や安定感を、今から捨てることはないのです。
「結婚したくない」という明確な意思を持つ人を説得するつもりはありませんが、もしどこかに諦めの気持ちが入っているなら、結婚を、ポジティブな側面から見直してみませんか。結婚は、自分らしく生きるための重要なファクターかもしれません。
年齢や経済力、置かれた環境など、いかにも筋が通りそうなことを理由に、自分の結婚をあきらめてしまうことはありません。未来はその人の捉え方次第で、見える景色が変わっていくものだからです。
「一生独身でいい、結婚は諦めた」と言い切れるのか
「一生独身がいい」と思うことは問題ではありませんが、「独身でいい」と、結婚を諦めるのはおすすめできません。結婚しない生き方が、自分にとって最善かどうかはよく考えることが大切でしょう。
多くの人は意外と考えていないのです。そのうち何とかなると思っているうちに、大切な決断を先延ばしにしてしまいます。そしてある段階で、「まあこのまま独身でも何とかなるだろう」という考えが強くなり、また時を重ねてしまうのです。
確かに現代社会は、単身でも何不自由なく暮らせるようになっていますが、このような環境は、人類の歴史上、極めて珍しいことです。独身のメリットを過剰に強調する風潮が、この先どのような結果をもたらすかは歴史で検証されていないのです。
現代は、結婚のデメリットが目立つ風潮が生じていますが、そろそろ結婚の価値を再評価する時がきているのではないでしょうか。
「独身はメリットしかない」という風潮の背景
独身が楽しいのはいつまでか
独身は楽しいと言われています。既に結婚している人も、独身時代の楽しさは懐かしはずです。では実際、独身が楽しいと言い切れるのはいつまでなのでしょう。多くの場合、50歳を迎えるころまでかもしれません。
結婚に関するメディア情報は、20代と30代をメインターゲットとして発信されていることが多いです。そうなると、50代以上の人が感じている「独身」に関する情報は限定的なものだと考えられます。若い人が共感する「独身はメリットしかない」という風潮は、人生という長いスパンで考えるなら、疑ってみたほうが良いのです。
ある調査で、50歳を迎えるころは、多くの人が「自分の人生、これでよかったのか」と振り返ることがわかっています。老化を意識することも増えるため、独り身の不安のほうが、独身でいる自由を上回っていくかもしれません。
また、年齢とは別に、病気や、身近な人との死別などを経験したとき、分かち合ったり支えあったりする人の存在の大きさを再認識し、将来への不安が増すことがあります。独身の自由は魅力的ですが、家族や深い人間関係の価値を再認識し、ふと「この先も、独身のままで楽しいのだろうか」と考えてしまうことは増えていくでしょう。
一生独身の人の特徴
一生独身で過ごす人は自立心が強いと受け止められがちですが、必ずしもそうではありません。実際には、恋愛結婚への過度なプレッシャーや、結婚そのものに対するネガティブな思考が関係していることがあるからです。
歴史を見ると、恋愛に基づく結婚が常に主流だったわけではありません。日本を含む多くの文化では、お見合いや知人の紹介による結婚が長く一般的でした。
これに対し、現代は、恋愛から始まる関係が結婚に至る「標準」とみなされがちです。これが結婚を困難にしている側面はあるでしょう。
特に、自己主張や積極的なアプローチが苦手な人にとって、現代の恋愛主導の結婚は、チャレンジを超えてもはや苦行と言えるかもしれません。このような風潮が重荷に感じられる人が、一生独身となる傾向があるでしょう。一昔前のような、恋愛を出発点としない結婚の形を選択することが困難になっているのです。
また、経済的な安定が結婚の前提条件とされていることにも、社会の息苦しさを感じます。お金のことが、結婚の障壁となることも珍しくありません。経済的な基準を満たすことが、結婚の資格かのように感じられる社会に疑問を感じる人は少なくないでしょう。
結婚を考える当事者も、「相手が求める生活レベルを満たせないくらいなら結婚しない」「自分にとって最低の生活が保障できない相手なら結婚しない」など、自分に対しても相手に対しても、金銭的価値ではかり過ぎているのではないでしょうか。
加えて、結婚に対する漠然とした希望を持ちつつも、実際に行動に移すことが少ないのも、一生独身の人の特徴と言えるでしょう。出会いを求めていると言いながら、女性は女性同士でカルチャーセンター通いやランチ会をしたり、男性は男性だけで飲み会を開いたりと、行動に反映されていないのです。
結婚を考えてみるなら
結婚生活は、日常のささいな瞬間が重なり合い、大きな喜びへと変わり、人生に深い意味を与えてくれます。実際に、多くの人が結婚に幸福を見出しています。
とはいえ社会では、結婚も、不幸な事例の方が注目されがちです。これは、私たちが危機を本能的に警戒するためでしょう。現代は、そうした情報を基にすることが多いので、結婚を過剰に慎重に考える原因となっているのではないでしょうか。
多くの人が「結婚できない理由」、たとえば「もう子供を持つ年齢ではない」「経済的に余裕がない」「跡取りとしてのプレッシャーがある」といった理由を挙げて先送り、または躊躇しているように思えます。
けれど、心のどこかで「結婚」という選択に魅力を感じているなら、その直感を大事にすべきでしょう。直観が働く以上、結婚は、その人の人生にプラスの影響を与え、独身では体験できない精神的な満足感をもたらす可能性があるからです。
結婚に魅力を感じながらも不安がある場合は、その原因を探ることが重要です。身近な離婚経験者の話やメディアの影響によって、結婚に対する不安が生じているだけかもしれません。
このように、私たちは知らず知らず偏った情報だけに振り回されることが多いのです。ですから、今一度、結婚がもたらすメリットを深く考えることをお勧めします。金銭的な価値だけで結婚の価値をはからないようにして下さいね。日々のたわいもない会話や共に過ごす時間から生まれる安らぎや喜びをも想像してみてください。
結婚は、夫婦や親子など、新たな家族としての絆が生まれ、人生に新たな深みを加えることとも言えます。ネガティブな面ばかりに焦点を当てていた恐れがあるのなら、ポジティブな側面からの再評価が大切なのです。
結婚がもたらすプラスの可能性に焦点を当てじっくりと考えることで、これからの人生に別の景色が見えてくるかもしれません。
【まとめ】「独身はメリットしかない」風潮は疑ってみよう
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