むかーし、
劇団四季の振付師だった先生から
お話を聞く機会がありました。
「これから伸びる人はわかる」
とのこと。
それも結構すぐわかるんだそうです。
ダンスじゃなくても、
これは人生の教訓だな、
と私でも感じたのでしょう。
今でも覚えています。
ミュージカルスターを夢見る若者たち
舞台の稽古場には
さまざまな人たちがいます。
すらりと伸びた脚が見事に美しい人。
開脚で全身床につくのは当たり前という
バレエ育ちの人。
バク転が上手なパフォーマータイプ。
おしゃれなウエアがひときわ目を引く人。
他の劇団などで名をあげてきた人。
顔で踊るタイプのアクター。
8頭身の現役モデル。
どんなお稽古場かにもよりますが
中にはずんぐりむっくりさんや
明らかに自信喪失直前の人など
いろいろな人を見かけます。
そうした人たちが
お稽古場で、ざーっと散らばって
みんなでレッスンするとき
あるいはオーディションがあるとき、
誰かが決めたわけではないのに
前列には、
容姿や、実績、知名度など
一つ上の人たちが並びます。
また、上手な人のすぐ後ろを
陣取る人も必ずいます。
目の前にお手本となる人がいると、
真似しやすくて勉強になるんです。
だから上手な人の後ろは
すぐ埋まる。
ずーっと後ろには
その場のナンバー2、
ナンバー3クラスの人が
全体を見回して
配慮していることもよくある光景です。
これから伸びる人とはどんな人
さて、これから伸びる人とはどんな人でしょうか。
前列の
容姿や、実績、知名度など
一つ上の人たちでしょうか。
その先生は
「思い切ってやってる人」と
教えてくださいました。
上手に踊ろうとする人は
そこで仕上がっちゃってるから
もう伸びない、
これからの人を探すなら
多少変でも思い切ってやってる人を選ぶ、
とのことでした。
聞けば当たり前のことですが
上手にできる人よりも
思い切って頑張ってる人が、
その後が伸びるということなのでしょう。
あるステージで
子供の頃から、
バレエで名をあげてきた人に
役が付きました。
ダンスが抜きん出て上手だった人です。
その役は「舞姫」的な存在。
ダンスでソロシーンをもつ役に
彼女がキャスティングされたのです。
でもそこがピークだったのかもしれません。
主役はいつも別の人でした。
まだまだ育ち盛り、成長期
上手にできることをゴールにしない。
思い切ってチャレンジし続ける。
これはいくつになっても
誰でもどんな立場でも
可能なことだと思っています。
「人は、死んだらおしまい」とは
思っていない私。
あの世にも、
来世にもつづく未来があると思うと
シニアの私だって
まだまだ育ち盛り、成長期です。
老木にも新緑は芽吹きますものね。
「上手にできる」
ということが無くても
「思い切ってチャレンジし続けている」
と思えば
なんと気が楽なこと。
厚かましいかもしれませんが
来世につづく未来があると思うと
わくわくしてきます。
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