今回のご質問はこちらです。
「したいことをすれば、お金はあとからついてくる」って、よく聞きますよね。
でも私は、正直なところ、不安です。
そんなにうまくいくのかな……
やりたいことを大切にしたい気持ちと、現実的なお金の心配。
そのあいだで揺れる気持ちは、まじめな人ほど自然なことだと思います。
この記事では、
この二点について、心理学と少しスピリチュアルな視点をまじえて考えていきます。
焦らず、比べず、自分のペースで。
今ある暮らしの中から、少しずつ豊かさを育てていくヒントです。
筆者やまべちかこについて
人材教育コンサルタント・産業カウンセラーとして、また女性ネットワークの運営者として、多くの方の仕事・家庭・人間関係の悩みに向き合ってきました。
介護、再婚家庭、地方での暮らしなど、自身の経験も重ねながら、「人生をどう整えていくか」を試行錯誤してきたシニアです。
本ブログ「シアワセの素」では、心理学を土台に、ときにはスピリチュアルな視点も添えながら、心が少し軽くなるヒントをお届けしています。
引き寄せの法則「願えば叶う」は誤解かも
「願えば叶う」「思考は現実化する」――
そう聞くと、やはり夢のような魅力は感じますよね。
けれど、本来の引き寄せの法則は、“念じればお金が入ってくる”という魔法ではありません。
大切なのは、心の状態が行動を変え、その行動が現実をつくるということ。
出発点は「心の状態」
焦りや欠乏感が強いときは、どうしても「足りないものをつかまえよう」とする行動になります。
すると、その欠乏感や焦りが周囲にも伝わって、せっかくのチャンスを遠ざけてしまうことがあるんです。
一方、安心感があるときは、「今も、十分、安心している」という穏やかなエネルギーが生まれます。
その状態では、人も情報も自然に集まりやすくなります。
人も情報もお金も、自由が大好き。
「その人のそばにいたら、のびのびとしていられる」とわかったら安心してそばに来てくれます。
でも、欠乏感や焦りが強い人はどうでしょう?
「近づいたらつかまえられそう」と警戒され、逆に人も情報もお金も近寄ってこない…
そんなふうに考えると、少しイメージしやすいかもしれませんね。
ですから、豊かさを引き寄せるためには、心の波長を“安心”に合わせることがとても大切なんです。
「したいことをすればお金はついてくる」その“心理的な落とし穴”
「したいことをすればお金はついてくる」この言葉は、たしかに一理あります。
好きなことに打ち込む人は集中力が高く、その姿にまわりも惹かれ、結果的に応援されやすくなるでしょう。
それは心理学でいう「フロー状態」。
心と行動がぴたりと重なって、エネルギーが自然に流れている状態です。
でも、その流れが必ずしもうまく働かない。
それは、心の奥に「もし失敗したらどうしよう」という不安があるから。
すると、気づかないうちにブレーキを踏んでしまうんです。
その仕組みを、少しだけ丁寧に見てみましょう。
不安は“守りのスイッチ”を入れる
不安というのは、悪者ではなくて、もともと私たちを守るためのサインなんです。
体は「危ないかもしれない」と感じると、心拍を上げ、視野を狭め、注意を一点に集中させようとします。
これは本能的な“安全モード”。
でも、そのモードにスイッチがはいったままだと、「今はまだちょっと早い」「もう少し練習を積んでから」――
そんなふうに、行動を先延ばしにしてしまいやすくなります。
心理学では、やりたい気持ち(前に進もうとする力)と、不安(止まろうとする力)がぶつかることを、「接近回避の葛藤」と呼びます。
“やりたい”と“不安”がちょうど引っ張り合って、動けなくなってしまうのは、この心の綱引きが起きているからなんですね。
こんなとき、大切なのは、不安をゼロにすることではなく、その声と上手につき合うこと。
不安をゼロにするのは難しくても、上手に付き合うのは、工夫次第でできるのです。
不安と“ほどよい距離”を保つコツ
不安は、危険を知らせてくれるセンサーでもあります。
大事なのは、その音量を「最大」から「ちょっと小さめ」に調整して、私たちがハンドルを握り続けられるようにすること。
つまり、「不安を消す」よりも、「不安を扱う力」を育てることが大切です。
たとえば――
こんな工夫をしておくと、心のセンサーは静かになり、行動がまた動き出します。
節約は“不安を扱う力”を育てる練習
節約というと、どうしても「我慢」や「制限」のイメージがつきまといます。
けれど、本当は、不安を自分の手で扱う練習でもあるんです。
たとえば、先の見えない時代に「少しでも貯金しておこう」と思う気持ち。
それは、未来の自分を守ろうとする優しさのあらわれです。
「いざというとき、私は自分を支えられる」
その実感こそが、何よりの安心につながります。
節約をするたびに「まだ足りない」と感じるのではなく、「これでまた、少し安心が増えた」と受けとめてみませんか。
そう考えるだけで、節約が「不足」ではなく「安心」ための行動に変わります。
お金のやりくりが、自分の暮らしを守るポジティブな自己ケアになるのです。
安心を貯める3つのステップ
① 「足りない」ではなく「安心を増やす」に言葉を変える
「お金が足りないから節約する」と思うと、行動のエネルギーが“欠乏”に引っ張られてしまいます。
でも、「暮らしに安心を増やすため」の見直しと、言葉を変えるだけで、気持ちの方向が、少しだけ“豊かさ”に向かいます。
日々の支出を見直すときも、「減らす」ではなく「安心を増やす」と意識してみるのが秘訣です。
② 小さな成功体験を積み重ねる
安心は、一度で育つものではありません。
「今月は計画どおりにできた」
「思ったより無駄が減った」
そんな小さな成功の積み重ねが、自信を育てていきます。
安心は、結果そのものよりも“自分で自分をコントロールした感覚”から生まれます。
自分を信頼できる経験を少しずつ増やしていくことが大切なんです。
③ 「使うこと」も怖がらない
節約ばかりに意識を向けると、「使うこと」に罪悪感を抱いてしまうことがあります。
でも、心が豊かになることにお金を使うのは、“安心と循環”を生む行動でもあります。
たとえば、学び・趣味・健康・人との交流。
それらは、人生の“エネルギーの補給”です。
④ お金は天下のまわりもの
本当に大切なことに使うと、お金は「減る」のではなく「循環する」。
ですから「いってらっしゃい」と気持ちよく見送れば、「ただいま」と帰ってくる性質があります。
なぜなら、自分が使ったお金は、誰かの収入につながって、誰かの暮らしを支え、誰かの幸福につながっていくからです。
お金は、そういう活動をするのが大好き。
「また、いい感じで働けるよう、送り出してね」
「今度は仲間を連れてきたいな」
と、お金には、そんな思いになってもらいましょう。
もちろんそんな境地に至るまでには時間もかかるかもしれません。
大切なことは、無理のない範囲で、自分で、自分の心の中に、小さな安心を育てていくことです。
不安を味方にできる人が、豊かさを引き寄せる
「したいことをすればお金はついてくる」――その言葉は、たしかに希望のある言葉です。
けれど、そこに“安心”という土台がなければ、不安はすぐに顔を出してしまいます。
安心を貯める暮らしは、我慢の積み重ねではなく、信頼の積み重ね。
焦らず、比べず、今日の小さな安心をひとつずつ重ねていくことが、やがて“現実の豊かさ”を引き寄せていきます。
不安をなくすことよりも、不安にちゃんと向き合って、備えて、不安を怖れない自分でいること。
その柔らかさこそが、これからの時代に必要な「本当の強さ」なのかもしれません。
\Xに投稿したポスト/
「したいことをすれば、お金はあとからついてくる」って言うけれど。
その言葉に不安を感じるなら、まずは”安心”を貯めることも大切ですね。
本心の不安にフタをすると、やがて不安に支配されてしまう…
不安を直視して、それを手なづけていくには、節約だって立派な行動です。
👑暮らし pic.twitter.com/x6jENp8Usz
— 山辺千賀子/やまべちかこ (@white7pearl) October 14, 2025
⇩筆者のワタクシゴトを綴ったブログも、お付き合いいただけると嬉しいです。